【中小企業の宿命は一緒に働く人が固定化されがちなこと】
■
僕が就職したのは総合スーパーで
一部上場の大企業でした。
30年以上も前のことになりますが、
当時は北海道から関西まで店舗があり
その数120店舗以上でした。
就職して以降は
バブル崩壊により
業績は右肩下がりで、
店舗閉鎖や従業員の早期退職を
募っていました。
しばらくして僕は
「このままこの会社にいてはまずい」
と感じ、
いわゆる「自己都合退職」を
選択しました。
そして退職して数年後に
会社は会社更生法を申請しました。
■
就職した当時は
大企業だったので
教育制度は充実していました。
僕はそれを利用して
通信教育に励んだこともあります。
会社の通信教育制度を活用し
社会保険労務士の勉強をちょこっとしたのは
懐かしい思い出です。
もちろん(?)…
社会保険労務士には受かっておりませんが…涙
■
また冷暖房付きの寮が完備してあったり、
従業員専用の食堂もあり、
人事評価制度もありました。
その他、モロモロ…
色々な制度等が整っていました。
今思えば、福利厚生が充実しており
良い環境だったと思います。
恵まれていたんだな~
としみじみ感じます。
■
社員は
・全国どこの店舗にでも行く「ナショナル社員」
・たとえば東北地方の店舗だとどこにでも行く「エリア社員」
・その1店舗でしか働かない「ホーム社員」
という3つの区分がありました。
僕は辞令がでたらどこにでも転勤する
「ナショナル社員」でした。
■
この社員区分があったので
僕と気の合わない
社員が仮にいたとしても
何年か経てば
僕か、相手が転勤することが
分かっていました。
それゆえ気が楽でした。
■
一方、多くの中小企業は
拠点数が少なく部署移動も少なく
人と人との関係が固定的です。
自分と合わない人がいても
ず~~~~~っと一緒。
嫌でも社内で何度も顔を合わせます。
ホント!!!
どちらかが辞めない限り
ず~~~~~っと一緒です。
■
そのうえ、
日本の法人の96%を占める
同族経営が多いのも中小企業の特徴。
割と頻度高く、一般の社員なのに、
社長である父親と経理である母親と
後継者である子息など
家族・親族の間に立たされることも
あるかと思います。
■
正直、
人と人との粘着性の強い
また濃い人間関係で悩まされるのは
大企業の比ではないと思います。
時折、大企業で耳にする
「子会社に飛ばされる」
ということは
逃げ場のない中小企業じゃ
ほとんどないのです。
P.S.
このあたりのことは
中小企業の現場を経験したことのない
大企業出身者のコンサルは
実感として持っていないのかも
知れませんね。
とはいえ、大企業にお勤めの方は
それなりのお悩みがあるとは思っています。
みんな、辛い!!!

