一人でやるのは寂しい、複数人でやるのは煩わしい
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一人で会社を作る。
しばらくすると
業績が上向き忙しくなる。
次第に
「このままじゃいかん。忙殺される」
と考えるようになり
人を雇って事業を回すようになる。
従業員が複数人となり
部署らしきものも出来てきた。
すると組織内各所で衝突が起こり始め
幾人かのメンバーが会社を辞める。
新しいメンバーは
古参社員が辞めて重しが取れたのか、
自分たちがやりたいことを
どんどん実現していくようになる。
組織になじめない人も
辞めていき、
代わりに新しい人が入ってくる
(それを何度か繰り返す)
そしてどうにか、こうにか
IPO(株式公開)を果たす…
よく見聞きする
事業成長のストーリーですよね。
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ちなみに…
古参社員や新しいメンバー
の違いは
年齢ではありません。
その会社の
「これまで」に対しての
固執の違いです。
と…
ここで僕は思います。
「固執」と「こだわり」の
違いはなんだろうと…
悩む〜〜〜
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話戻して…
なぜそうなるのでしょうか?
それは
「事業を拡大(スケール)
させるためには
変態する必要がある」
からではないでしょうか?
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お客様のご要望に応えようと
すると、一人では難しくなる
時が必ずやってくる。
そこで人を雇いまわしていく。
するとどんどんお客様が増え
事業もスケールしていく。
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しかし
人を雇い事業がスケールすると
面倒なことが発生します。
「人の問題」です。
人は皆、
違う価値観を持って生きています。
個人の価値観に基づく言動が
ところどころに現れ始めると
摩擦が生じます。
(これは避けられない現象)
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その人自身に染み付いたものは
なかなか取れない…
(というか、
ある程度の年齢になってしまうと
よっぽどショッキングな
ことがないとムリではないかと
思うに至っています)
それが現実のよう…
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経営者がいくら
「○○してください」
と何度も伝えたとしても…
例え、その時、従業員が
「はい、わかりました」
と返しても…
本当の意味では
治らない。
なぜなら
染み付いているから…
無意識であるから…
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経営者自身もそうです。
経験値が積み上がり
人生の残り時間が少なくなると
これまでの自分の経験にばかり
気が向くようになってしまう。
その時、
どちらかというと自分の失敗より
成功ばかりを思い出す。
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すると一種の勘違いが起こり、
自分(だけ)の成功体験の呪縛から
抜け出せなくなってしまう。
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イトーヨーカドーの鈴木敏文さんが
「成功体験は捨てろ!」
とよくおっしゃっていたように
記憶していますが、
それは
とてもとてもとて〜も難しいこと
だったのだのね
と
今になってわかります。
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経営者の発言は重いのです。
例え従業員が心の中では
「それは違うのでは…」
と思っていても
経営者に意見しない場合がほとんど。
すると
面従腹背のイエスマンが組織内に
跋扈し始める。
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その時が事業承継のタイミング
かも知れません。
しかしこのタイミングで
新経営者になった方は大変です。
人間力が試されるのだろうと
思います。
そうとう経験を積んでいる人
じゃないと潰されてしまうはず。
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そういう新経営者を
陰から支えることが出来るのか…
僕たち支援者も試されている。
P.S.
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
名言だと思います。
しかし
自分を律することのなんと難しいことか…
「僕は周りの人に迷惑をかけてないか
謙虚に生きているか」
を自問自答せざるを得ません。
その点、全く自信がないのです。
精進せねば!