譲る側の気持ちを考えてみた
■
事業承継サポートをする場合、
僕は、気持ち的に
後継者に加担しているケースが
多いと思います。
それは今後も、企業に
成長・発展して欲しいから。
そのためにも
新経営者(現在の後継者)が
経営しやすい環境を
整えたいと思っています。
■
もう一つの理由は
僕の体験からです。
僕は経営者であった父と
衝突しまくりました。
一方の怒りが相手を触発し
新たな怒りを誘発してしまう
そしてそれら怒りの連鎖が
幾重にも重なり炎の海になる
そんな状態を何度か経験しました。
■
それが続くと…
・夜、眠れなくなってしまい
深夜フラフラと徘徊するようになる
(おかげで深夜徘徊中、警察の方に
何度か職務質問をされてしまう。
次第に警察の方と顔見知りになる)
・酒量が増える
・いつも眉間にしわが寄っている
・肌が荒れる
・父と僕の仲が悪いので
他の家族に迷惑をかけるようになる
・行動がいい加減になる
(怒りが収まらず行動が荒くなる)
・父を睨みつける
(父も僕を睨みつける)
・免疫力が落ちているからか
風邪などひきやすくなる
・椅子から立ち上がろうと
思っても足に力が入らない
感覚に陥る
などとなっていました。
■
一旦そうなってしまうと…
親子間の
コミュニケーションは
断絶されてしまい
双方が勝手に
相手が考えていることを
決めつけてしまう。
そして益々
怒りを蓄積させてしまう。
※ここまで書いていて…
僕は溜息しか出ません。
余り思い出したくないです。
同性同士ってライバルに
なってしまうのでしょうかね。
■
一般的に親世代は
発言量が多いように思います。
そして
これまで企業を引っ張ってきた
親世代の発言が重たいのは
一般的なことかも知れません。
しかし、
その発言が
今、そしてこれからの
世の中に通じるかどうかは
別の場合が多いと思うのです。
それを聞かされながら
じっと耐えているのが
次世代(後継者世代)だと
思うのです。
※
ちなみに…
僕の父の発言量は
極端に少なかったように思います。
般若のような表情で
僕の発言を聞いていることが
多かったですが…
■
今年僕は58歳になります。
なので
親世代の気持ちも少しずつですが
理解できるようになってきたかな~
なんてうぬぼれる時もあります。
僕が想像する親世代は
・自分の過去につい拘泥してしまう
・自分の成功体験を誰かに話したい
・自分はまだまだやれると思いたい
・必要とされたい
・社会とつながっていたい
といった感情を
意識、無意識下で抱いているのか…
■
推測ですが…
歳を取ると柔軟性を失い、
自分の世界に浸る時間が増え
過度に自信を持つようになる
そうしないと自分の存在価値が
否定されてしまうから…
と思えるようになってきました。
※若い頃と違って
年輩者は時間があるので
益々自分の過去を思い出す
ことが多くなるのかも知れません。
■
正直に申し上げると
このままだと
僕が苦手としていた年長者と僕は
同じようになってしまう
そんな危機感があります。
謙虚に生きたいと思っていますが
ますますエゴが出て来るのでしょう。
そして僕は、今以上に
超・嫌な奴になる!
※もちろん苦手としていた年長者
だけではなく尊敬しかない年長者も
沢山いらっしゃいましたが…
■
(話は急に変わります)
以前、NHKで小澤征爾さんの特集を
放送していました。
癌を患ってからは
特にそうかも知れませんが
後進の育成に力を
入れられていたようです。
かなりご自身の私財を
後進の育成に投入されたのだと
推察します。
このようなことって
自分のエゴをどこかで
切断しないと出来ないのではない
だろうかと思います。
P.S.
事業承継サポートって
考えれば考えるほど奥が深いです。
歳を取り経験を重ねた後
どのように生きていくのかを
早いうちに考えておかないと
老害になってしまう
という危機感!!!