資金繰り悪化は原因がわかれば安心して対策が打てる
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以前
ある経営者さんから
「売上が伸びているのに
資金繰りがキビシイです」
と言われました。
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僕はその経営者さんに
「それはそうだと思います。
売上が伸びている時は
在庫を多く持つはずです。
在庫を多く持つと
増えた在庫分の金額を
いつもの金額にオンして
先に仕入先に支払う
必要があります。
しかし当社がお客様に
その在庫を売り
当社の売上にするのは
(現金化するのは)
通常その後になります。
従いまして
現金が手元に入るのは
ずいぶん後になるのです。
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また売上が伸びている間
従業員さんの残業は増えますが
その残業代は翌月支払います。
しかし
従業員さんに残業をお願いして
作った売上の入金は
通常その後になります。
従いまして
資金繰りが苦しくなるのは
当然なのです」
とご説明しました。
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原因がわかった経営者さんは
「そうですか。安心しました。
何か社内で良からぬことが
起きているのかと思っていました」
とおっしゃいました。
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資金繰りが厳しくなった原因に
納得された経営者さんは
取引している金融機関さんに
お願いして、
既存の借入と一本化するカタチで
新たに運転資金を調達されました。
めでたしめでたし!
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さて、さて…
自分にとって都合の良い場合も
そうでない場合も
その原因がわからないと
モヤモヤしませんか?
僕はモヤモヤします。
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自分のことが俯瞰出来れば
良いのでしょうけど、
僕はそんなこと出来ませんし…
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経営の場合は
因果がわかりにくいケースが
多いものです。
ある結果の原因が1つだけ
ということもほぼないでしょう。
また複雑な社内の人間関係ゆえに
現状を招いている…
なんてことも
往々にしてあります。
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それを明らかにするために
僕は
バランススコアカードという
考え方を用いて
構造化を図ります。
※
バランススコアカードについては
長くなるので
機会があればその時ご説明します。
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因果を正確に把握するのは
とても難しい、
というかホンネを申せば
無理だと思いますが、
限りなく正確に近い因果を
導き出さねば
せっかく対策しても
効果が出ません。