後継者がいない!からの逆転事例
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昨今、
後継者がいらっしゃらない
事業者さんは
日本にたくさんおられます。
もし、現在、
後継者がいらっしゃるなら
それは幸せなことかも知れません。
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ちなみに…
2020年の(株)帝国データバンク
「全国企業[後継者不在率]動向調査」
によると
後継者不在率は65.1%です。
これほどの企業が
後継者不在となっています。
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後継者がいない
そんな事業者さんで
うまくいった事例を2つ
ご紹介します。
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一つ目は
人口数万人の旧中心市街地に
立地しているA店です。
後継者がおられないので
長年
「将来どうしよう」
「従業員の生活もあるし…」
とA店の経営者さんは
一人悩まれていました。
しかし、悩んでいるだけでは
何も解決しないので
ある日、意を決して
その地区の有力者に相談したそうです。
すると後日、
有力者が仲介してくれた
おかげで
数十キロ離れた隣の市に
所在する同業者から
「A店を買いたい」と
申し出があったそうです。
どうやら、同業者は
2店舗目の出店を考えていた
ようでした。
結局、その同業者は
A店で働いていた従業員を
そのまま雇ってくれたそうです。
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二つ目は
「うちには後継者はいない。
息子は都会に出て
安定した企業に就職しているし…」
とおっしゃっていた経営者さんです。
「息子さんに
将来的に継ぐ意思はあるか
確認しましたか?」
とおたずねすると
「聞いたことはないけど、
安定した企業に就職していれば
わざわざ帰ってくるなんて
言わないでしょう」
と経営者さんはおっしゃいました。
しかしその会話を聞いていた
経営者さんの奥様は
「とりあえず
聞いてみれば良いじゃない。
お金取られるわけじゃないし…
わたしが聞いてみるわ」
とさらっとおっしゃい、
息子さんに継ぐ意思があるか
聞いてみました。
すると…
「今いる企業では
自分のやりたいことが
出来ない」
「実は、親父の会社のことが
ずっと気になっていた」
「継ぐかどうかは
少し考えさせて欲しい」
という返事だったそうです。
その後、
数年の準備期間がありましたが
息子さんは会社を継ぎました。
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実は、僕は、
今後、結構な数の
中小零細企業が
後継者がいないために廃業に
追い込まれると思っています。
それは不可避だと思います。
と同時に、
何らかの「強み」があり
常連客・固定客を有している
企業は何とか永続して欲しい
とも願っています。
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また…
たとえ廃業するにしても
経営者さんが予め決断し
準備しておかなければ
スムーズに廃業を
成し遂げることは
難しいと思います。
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事業承継は非常に
デリケートな要素を
多分に含むので
難しい面もあるのですが、
経営者さんは気軽に
相談でき、
我々中小企業支援者は
こちらから声をかける
そんな環境整備が
ますます必要になってくる
かも知れませんね。