陰のある人に惹かれる
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先日、バタバタと故郷に帰り
墓参りを済ませてきました。
バタバタだったのですが…
美術館に寄って絵を見てきました。
(その美術館はある一人の作家さんの軌跡と
作品が展示されていました)
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ところで僕は芸術関係は超疎いです。
絵画や音楽は詳しくなく、
当然に興味が強い方ではありません。
そんな僕ですが
その美術館では感じるものがありました。
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そこに展示されている絵画は
全体的に暗い印象がありました。
その絵を描いた作家さんの苦悩が
作品に表れているからだろうと思います。
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作家さんが子供の頃は、戦時中。
食べるものがなく、
孤独と空腹をまぎらわすため
絵を描いていたようです。
その絵は、無邪気な子供の絵ではなく
大人の視線とタッチで描かれた絵のようでした。
中学生になると広島市内で原爆被害にあいます。
その後は原爆の後遺症に苦しみます。
一時は死を覚悟するほど…
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高校卒業後、美術学校に進学し
画家となり、そして結婚します。
その頃「これは入選する」と
自信を持って描いた絵は
落選してしまいます。
しかしこの落選を
「ありがたいこと」として
受け止めています。
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食べていくためか
東京芸術大学の助手にもなっています。
その頃になっても原爆の後遺症が残り、
白血球の数が通常の人の半分以下で
極度の貧血状態が続きます。
それでも奥入瀬渓谷の自然に触れ
絵の構想が湧いてきたようです。
※その後も苦悩と開眼が続きます。
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人生って…
(僕は偉そうなことが言えないですが)
初期設定として「苦しいもの」
かも知れないと思いました。
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(話変わって…)
亡くなった芸術家肌の僕の母が
「芸術家は、苦悩ばかりしているみたい。
お金儲けも下手だからお金はないし…
でもそういう芸術家の作品に
妙に惹かれるのよね」
と言っていました。
最近、僕も母が言っていたことが
少しわかるようになった気がします。
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というのも
大病や死別を乗り越えて
何かを成した経営者からは
多くを聞かずとも
感じるものがあります。
そして
そんな経営者に惹かれる僕が
います。
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「達観」している人って
暗いけど魅力的な人が多いかも…
と薄っぺらい僕は思います。
また、修行が足りん…とも。
P.S.
上記の作家さんの絵は
これまでTV等を通じて何度か
目にしてきました。
僕も若かったせいか
当時は絵を見ても何も感じませんでした。
最近思うのは
「歳を重ねてわかることはある」
ということ。
現経営者との関係に苦悩している後継者に
「歳を重ねてわかることはある」
と伝えることもありますが、
なかなか伝わらない…
これは薄っぺらい人生しか歩んでない
僕のせいだと思います。
やっぱり修行が足りとらん…