担任の先生にお会いして思う。過去の記憶って、怖い!
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お墓参りのため
二泊三日で広島に帰省し
夜は、
高2の時の担任のF先生、
および友人との三人で
飲みに行きました。
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僕は今秋、57歳。
高校2年生は16~17歳なので
F先生にお世話になったのは
40年も前になるんですね。
時が経つのは早いですね~
F先生には今回も
アホな僕たちにお付き合い頂き
感謝しかありません。
毎度、毎度、
ありがとうございます!!!
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僕が卒業した高校は
男子校で、当時は、
スポーツに力を入れていました。
おそらく
高校では珍しい
相撲部
ラグビー部
アメフト部
弓道部
ボクシング部
自転車競技部
などがありました。
その他の
メジャーな運動部も
全てあったと思います。
ちなみに、僕は、
自転車競技部でした。
また、文科系ですが、
グリークラブという
男性合唱部もあり
彼らはアメリカの
カーネギーホールまで行って
歌を歌うほどの実力を
持っていました。
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当時、高校の教室には
クーラーなどなく
夏はとても暑かったのを
覚えています。
僕のクラスでは
野球部とラグビー部の奴らが
トランクス1枚で授業を
受けていました。
ほぼ真っ裸です(笑)
真っ黒に日焼けした彼らは
筋肉隆々だったのを覚えています。
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そんな高校生活を送る中、
2学期末だったか…
上述のF先生と母と僕とで
三者面談がありました。
その日のことを僕は覚えています。
地面すれすれの低空飛行を続ける
僕の成績表を、
母はF先生から手渡され、
ひたすら恐縮していました。
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そしてF先生は母に一言
「しぶかわは大きな声を出して
授業を邪魔をすることは
ないのですが、
黙って座っているだけ。
しかし
明らかに授業を聞いてる風では
ありません。
何を考えとるのか…
わからんのです」
とおっしゃいました。
母は「うちの子はそんな子です」
と言いたそうな表情をしていました。
(親不孝な僕ですが、
母の表情を見て心が痛んだのを
覚えています。
が、自業自得ですよね。
父・母、ごめんなさい!!!)
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(話を戻して…)
さすが、F先生。
よく見てらっしゃる。
実は…
僕は、授業を聞いていても
ついていけないので
放課後の自転車競技部の練習に備えて
体力を温存していただけなのです。
しかし、
目立つのが嫌な僕は
授業中に、
机に伏せて寝るほどの
度胸は持っていませんでした。
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そのため
窓の外をボ~っと眺めるか、
黒板の方を向いて違うことを考えるか、
教科書に落書きをするか、
当時流行していた
赤川次郎の推理小説を読むか、
冬場は学ランの袖に通した
イヤホンを片耳にブッ刺し
ラジオを聞くなどしていました。
その頃の授業中の僕は
「死んだ魚の目」
をしていたのだと思います。
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10年くらい前、
F先生にお会いした時、
三者面談でのことや
授業中に
僕がしていたことを
お伝えしたのですが、
当然にF先生は
覚えていらっしゃいませんでした。
F先生にとって僕は
何千人もいる教え子の一人、
対して僕の方は
高2の時の担任はF先生一人。
したがって、重みが違います。
先生が覚えていらっしゃるはずがありません。
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記憶って不思議ですよね。
同じことでも役割(立場)によって
記憶が違ってきます。
事の軽重によっても記憶が変わってきます。
言った方は覚えていないけれど
言われた方は何歳になっても覚えている
こともあります。
時間の経過とともに
良い思い出に変わったり、
憎しみに変わったり…
などなどがあります。
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(話変わって…)
ある企業さんでのこと。
父である経営者と
子である後継者の仲がすこぶる悪い先にて。
信頼関係が築けた頃、
僕は後継者に
「なんで社長に対しそこまで悪態なの?」
とダイレクトに聞いたことがあります。
その答えが
「幼稚園の時、父は
"自転車を買ってやる"と
言ったのに、買ってくれなかった」
とのことでした。
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僕的にはスゴく合点がいきました。
似たようなこと、
身に覚えがあったからです。
そのようなことの積み重ねで
親子関係が悪化してしまうことって
実は非常に多いのではないかと
思っています。
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親の方は、
自分が言ったことを覚えてなくて、
一方、子の方は
言われたことをずっと覚えているもの。
しかし外に発さず胸の中に秘めて育つ。
う~ん、
「あるある」過ぎて、怖い!!!
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この辺りの
ず~っと、ず~っと、心の奥深くに
しまっておいた澱を開放しないと
親子が真に協力して
未来に続く会社にすることは出来ない
ように思います。
そのための「家族会議」って
むちゃくちゃ重要だと思っています。
P.S.
思い出って、
「笑い話になること」
もありますが、
多くは
「振り返るのも嫌」
なことではないでしょうか。
思い出すと
気持ちが「ドョ~ン!」と重くなる
そんな苦しい思い出がある人の方が
実は人間味があって
好きだな〜
と感じることもあります。
亡くなった僕の母が
「青春って、
思い出すと辛くなるものだと思う」
と言っていました。
その言葉が今でも脳裏に
焼き付いています。