「辛さ」の種類


5月26日、NHKで

2024年4月21日に亡くなった
フジコ・へミングさんの
特集を放映していました。

そのタイトルは
「魂のピアニスト、逝く」


僕は、フジコ・へミングさんが
亡くなったという一報を受け、

以前、買っていた
「フジコ・ヘミング運命の言葉」
という本を再読しました。

その後、
上記のNHKの特集を見た次第です。

再度本を読んだ後に、
映像でフジコさんを見たので
感慨深かったです。


本には
僕が感じたところに線を引きました。

(といっても、電子書籍なので
電子的にマーカーを引いただけですが…)

以下より…

「もう二十年以上も前から私は人間より、
口をきけない動物たち、
犬や猫、それにいろいろな鳥たちから、
生きる力と幸せをもらってきた。

(中略)

人にそばでウロウロされるのは嫌。

(中略)

人生に悩み、生きる力も失って、
体が動かなかったことがあった。
そういう時は音楽を聴いた。
どれだけ救われたことか。

沈んでいた気持ちが、
音楽によって励まされ、癒された。

そういう人ってたくさんいると思う」

と記されています。


筆舌に尽くしがたい艱難辛苦、

それでも孤独と(ともに)闘い

音楽によって救われる人が
いることを信じて、

生きてこられた…

フジコさんってそんな方だったのかな~

なんて
苦労もしたことのないアホな僕は
勝手に想像しました。


また

おそらく

人に言葉で伝えることの出来ない
ご自身一人だけの特別な感情を
抱きながら生きていたのかな~
その間、誰とも分かち合えない
苦しさがあったのかな~

とも…


「辛いこと」って
ひょっとしたら大きく分けると
2つかな~

なんて思いました。

一つは「自分が望まない辛さ」
言い換えれば強制される辛さ。

もう一つは
「自分が望んで受け入れる辛さ」


戦争後、
シベリアに抑留された日本人の辛さは
前者かも知れません。

学生の頃の部活で
「強くなりたい、辛いけど練習しなきゃ」
というのは後者のような気がします。


フジコさんの場合は、

子供の頃から
「自分が望まない辛さ」
ばかりを押し付けられてきたが

その裏側(奥底、向こう側)には
「自分が望んで受け入れる辛さ」
もあったのかな~

と勝手な想像しました。

もし、
そうであるなら

救われると思いました。


以前、何かの本で

アウシュビッツ強制収容所で
生き延びた人は

「未来を信じて、規則正しい生活を
しようと心がけていた人」

であったことを知りました。

そのような方々も

「自分が望まない辛さ」があり、

その裏側(奥底、向こう側)には
「自分が望んで受け入れる辛さ」
があったのでは…

だとしたら
僕は少し嬉しくなります。
気が楽になります。


孤独って…
嫌なことばかりではない。

自分の内面を見つめ、
それによって強くなり、
自責を伴うようになる。
すると自己完結出来るようになる

孤独はそんなパワーをくれる…


フジコさんのご冥福をお祈りします。

P.S.

「覚悟」を持つ
これは孤独な作業かも知れませんね。

誰にも話せない段階を経て
自分一人で醸成していく
気持ち・感情なのかもな~

なんて思いました。

(覚悟の「か」の字もない
アホで能天気な僕ですが…)


後継者に方々におかれましては
「会社を継ぐ覚悟」が

経営者におかれましては
「会社を渡す覚悟」が

必要なのだと思います。

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