家族会議でファシリテーターが気を付けるべきこと
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同族企業にて
事業承継を行おうとする際、
家族(親族)会議を何度も行う
必要があります。
もし、
家族会議をおざなりにすると
後から
「やっぱりこうなると思った」
という意見が家族内から噴出し、
ひいては
事業継続が危ぶまれる
こととなるからです。
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やはり…
ある程度の
家族の同意がないと
事業承継は進めない方が
良いと思います。
何でもそうだと思いますが
トラブルになりそうな時は
勇気を出して
一旦立ち止まる
それって
必要なのでしょうね。
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そんな家族会議
(多くの場合は)
感情的になること、
間違いありません!
そのため
ファシリテーターが
いた方が良いです。
※
ファシリテーターとは
司会進行役のこと。
会議などを円滑に進め
有意義な話し合いにする
役割を持つ人。
中立的な立場に立ち
意見調整する人のこと。
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しかし、
ファシリテーターと
言えど人間。
自分の意見を持ち
誰かの肩を持ちたくなる
のも当然です。
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さて、さて…
A社でのこと。
経営者である父と
後継者である子息の
意見が対立!
何度家族会議を行えど、
どちらも自分の主張を
一向に曲げません。
お互い
少し意地になっている
ようにも見えます。
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A社から頂いた
販売データや営業データ、
それに競合他社の動向から
経営者(もしくは後継者)の
主張することが
間違っているように
ファシリテーターには
思えます。
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ある日のこと、
家族会議が終わってから、
経営者(もしくは後継者)
と2人だけで
食事に行くことになった
ファシリテーター。
美味しい料理で
お酒が進んできたころ、
「ところで、先ほどの会議、
どっちの言い分が
正しいと思われますか?」
と聞かれたファシリテーター。
あなたがファシリテーターなら
どう答えますか?
↓
↓
↓
↓
↓
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正解はないと思いますが、
僕だと「答えない」と思います。
飲みの席で、
「経営者さんの言うことが
正しいと思います」
と言うと、
次の日には経営者と後継者の
仲がますます悪くなっている
かもしれません。
逆に
「後継者さんの言うことが
正しいと思います」
というと経営者と
ファシリテーターの仲が
気まずくなりそうです。
そうなると
「事業承継を円滑に進める」
というファシリテーターの
業務遂行に支障が生じます。
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どんな時も…
その場にいない人のことを
話すのはよくないかな~
なんて思います。
酔った時、
話したことに対して
尾びれ背びれが付き、
収集がつかなくなることも
ありますから。
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僕だったら
その場(飲みの席)でも
経営者さん
(もしくは後継者さん)
が主張される
その理由・背景・出来事
を存分にお聞きした上で、
「私の意見は必要であれば
次の家族会議で
皆様がいらっしゃる前で
表明したいと思いますが、
如何ですか?」
と言うと思います。
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ホント
同族企業においての
家族会議のファシリテーターは
難しいです。
数字等の証拠(エビデンス)
による合理的意思決定とか
ロジカルシンキング
(戦略的思考)とか
全く通用しない。
親子、親族間の感情的な
言い合いが続くことも
しばしば。
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でも、そこから逃げずに
向き合わないと
事業も、家族関係も
ダメになってしまう。
P.S.
僕が父の経営する企業群に
出入りしていた頃、
父とは喧嘩ばかりしていました。
その頃、心の底から
「事業のこと、
それに同族経営をしている
家族の感情のことがわかる
第三者に、話しに入って
もらいたい」
と思っていました。
今の僕がその第三者の役割を
担えているかどうかはわかりませんが…
そういう存在になりたい!
と思っています。
精進していきます。