他人の視点を理解するのは難しい
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ある食品スーパーにて、
精肉部門の作業場を見せて
頂いた時のこと。
すぐに
「これはもったいない」
と思いました。
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その精肉部門の作業場は
何年も使っていない
と思しきトレイが
山積みとなっており
茶色に変色していました。
またその使用価値のない
トレイの山積みが
従業員さんの作業動線の
邪魔になっていました。
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どうしてそのような状態で
放置されていたのか?
誰もそのことに不便を
感じなかったのか?
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時間を遡って
考えてみるに…
精肉部門の作業場は
大容量パックが大量に売れる時代
には適したレイアウトでした。
そのため大きめのトレイも
大量に在庫しておく必要が
あったのでしょう。
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しかし現在は
一人暮らし
もしくは
二人暮らし世代が増え
大容量パックが
昔ほど売れない時代。
なので
小容量のパックを
こまめに作って
売場に出した方が
欠品をさせないうえ
廃棄ロスも
少なくなるはずです。
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こちらの食品スーパーの場合、
結論としては
経営者さんも従業員さんも
この精肉作業場の状態を
見慣れており
違和感を抱かなかった
ようです。
そこで
比較的新しく入った
精肉部門のパートさんに
作業場レイアウトについて
お聞きすると
「ずいぶん
変なレイアウトだと
思ったのですが、
私みたいな新人が
意見するなんて
おこがましいと思って
黙っていました」
とおっしゃいました。
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さて、さて、別の話。
僕は仕事で
店舗レイアウトを
考えることもありますが、
時々、従業員さんから
拒否されることがあります。
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細かいことですが
例えば
レジ近くに置いてある電話
について…
右利きの人が多いので、
左側に電話を置いて
左手で取る。
そして右側にメモを置いて
右手でメモする
ように提案しました。
するとベテランさんから
「もう慣れたので
これまで通りで良いです」
と言われました。
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そのベテランさんは
これで良いでしょうけど、
他の人の意見はどうでしょう?
また新しく入ってきた人は
どう感じるでしょう?
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(僕も含めてですが)
なかなか慣れた環境を
変えるのは難しい。
「そういうもの」
と自分の頭の中で
思い込んでいることを
変えるのは困難だな~
と感じること
しばしばです。
P.S.
自分を閉じず
なるべく外を見ないと
頭が凝り固まってしまう。
自分が歳をとったからか
そんな危機感が日に日に
増しています。
「他者の視点を理解する」
のはどうすれば
良いでしょうね。
やっぱり歴史というか
経緯というか
それもちゃんと確認
しなきゃいけないのだと
思っています。