戦略、戦術、ターゲット…違和感のある言葉だけど
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夕方の民放ニュースが好きです。
ニュース好きと言っても
本当はニュースではなく
地元の飲食店や
スーパーマーケットを
紹介する15分くらいの
コーナーが好きなのです。
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地方に行った際、
なるべくその土地の
美味しいそうな飲食店や
スーパーマーケットの
情報が知りたいので
見るようにしています。
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ある日、
夕方の民放ニュースを
見ている時、
苦境に立たされた
スーパーマーケットが
映し出されていました。
売場にて品出しされる
お弁当の映像に合わせて
ナレーターの方が
「お弁当戦略」
という単語を
口にされました。
それを聞いた僕は
「う、うん???」
と思ってしまいました。
「お弁当」に「戦略」と
つけるのはなぜ…
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また別日
「合コン戦略」という
言葉を
夕方のニュースで
耳にしました。
「合コン」って「戦略」?
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そーなんです。
「戦略」って
曖昧な言葉なんですよね。
人によって
解釈が違うようです。
だけれど
「戦略」と口にすると
何だか偉くなった気になる
不思議な言葉。
つい使ってみたくなる言葉。
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参考までに…
少し表現が堅いですが、
「戦略」「経営戦略」
について
いくつか列挙してみます。
戦略とは、
一般的には特定の目標を
達成するために、
長期的視野と複合思考で
力や資源を総合的に運用する
技術・科学である
(ウィキペディアより)
経営戦略とは、
組織の中長期的な方針や
計画を指す用語である
(ウィキペディアより)
いかに戦争に成功するか、
ということに関して
一企業が持つ論理
(ピーター・F・ドラッカー)
経営戦略とは、
企業が競争的環境のなかで
生き抜いていくために
立てる基本的な方針
(ブリタニカ国際大百科事典より)
う~ん、わかりづらい…
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上記を読むと
・中長期
・方針、計画
・競争
・生き残る
・戦争に勝つ
などの言葉が
僕の頭に浮かんで
きます。
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ちなみに、僕は「経営戦略」を
以下のように定義しています。
「企業が持つ特定の
中長期目標を達成するため
内的・外的環境の評価に基づき、
策定された方針・計画
またはアクションプラン
(行動計画)のこと」
やっぱりわかりづらい(汗)
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(話を戻して…)
戦略って
「競って」
「相手を打ち負かせて」
という意味が
含まれている
ように感じます。
でもな~
競争相手を
打ち負かすことが
本来の企業のあるべき姿
なのでしょうか?
本来は
”皆が良い”
状態が一番よいのでは…
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(話変わって…)
同業種の集積は
楽しいものと思います。
ファッションビルは
まさにそうだと思います。
それぞれに特色のある
洋服店がビルの中に
一堂に会している。
なのでお客様は
ビルの中を回遊しながら
洋服が選べる。
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また
呑んべーの僕は
千鳥足で飲み屋街を
フラフラするのが
大好きです。
焼き鳥屋に入ったと
思ったら、
次はもつ鍋屋に入る
などは日常茶飯事。
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ファッションビルの
テナントや
飲み屋街の飲食店は
お互いが
打倒すべき相手
なのでしょうか。
むしろ
一緒に営業に励む同士
と言っても良い
のではないでしょうか。
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隣の店にお客様が
入ったとすれば、
こちらの努力が
足りなかった。
それだけのこと。
自店を強くするため
もっと工夫すべき
と考えれば良いと
思うのです。
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「戦略」や「戦術」と
いう言葉を聞き、
僕は上記のような理由から
ずっと違和感を抱いて
きました。
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しかしそれが先日
氷解しました。
ひょんなことで知り合った
中小企業診断士の先輩に
ある本を教えて頂き
それを読んだからです。
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その本から
競う文化があるのは
海外で
日本は助け合う文化が
あることを学びました。
そうか
「戦略」とか「戦術」
ってそもそもが
海外から輸入した戦争用語です。
日本人がしっくりくる
はずがありません。
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とはいえ、
言葉の意味は時代と共に
変化していくものでしょう。
今は誰もが
「戦略」とか
「戦術」という言葉を
使っている時代です。
最近では僕も面倒なので
使っています(汗)
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でもな~
正直言うと
やっぱりしっくりこない。
拒否反応があります。
「競い合って倒す」
ではなく
皆が良くなるやり方を
模索したいものです。
P.S.
「戦略」以外で
よく使われる言葉に
「ターゲット」
があります。
「ターゲット」は
元々爆弾を落とす「的」
の意味のよう。
この言葉も
凄く違和感です!!!
であるなら
「想定するお客様」
とか
「理想とするお客様像」
とか言えば良いのでしょうけど…
長すぎる。言いにくい(苦笑)
で
僕も「ターゲット」という
言葉を使ってしまう…