親子間における売価設定の違い


以下はあくまで僕が感じていることです。
一概には言えないと思います。


「値決めは経営」
とおっしゃったのは
稲森和夫さん。


この言葉を耳にして
唸る人も多いはず。

僕もそのうちの一人です。

「値決め」を考えていると
悶絶に近い感覚を
覚えることもしばしば。

とても深く、
難しいことだな~、
と日々思っています。


値段を上げると
原価が変わらなければ
自分の利益は増えます。

しかし

値段を上げると
お客様が去っていく
可能性も高まる。


自分だけが儲かれば良いなら
理論的には

徐々に値段を上げ、
その間の客数の増減を
見ながら

利益が最大の点を
探れば良いはず。

(↑実際には
言うは易く行うは難し
ですが…)


しかし

自分のことだけではなく
(特定の)お客様のことを
考えると、どんどん悩みが
深まっていきます。

なぜなら

何かにお困りのお客様に
価値を提供して
対価を頂くのが
ビジネスだとすれば…

お困りのお客様が
払える売価にして
おく必要があるはず

と思うからです。


支払い能力がない
(お金が手元にない)
お客様は

いくら窮状を訴えても
自分が楽になる
商品やサービスを
買うことができない。

それで良いのでしょうか?

とても悩ましいですね。

※窮状となった人は
公的サービスや
セイフティネットが
補ってくれる
のかも知れませんが…


以下、

あくまで
僕の経験上ですが、

経営者世代は
苦しくても売価を
上げない傾向が強い
ように思います。

逆に後継者世代は
生き残るために
値段を上げる気持ちが
強いように思います。


どちらが正しいか
(正義か)
なんて僕に言えるはずは
ないのですが、

自分が潰れたら
元も子も
ないと思うし、

自分が生き残っても、

お付き合いしたい
(特定の)お客様が
去っていくと嬉しくない
ような気もします。

本当に悩みます。

P.S.


仕入値が毎日変わる
食品スーパー。

市場(いちば)に行ってから
その日の売価を考える
仕入れ担当者は
大変だと思います。

廃棄ロスを
出来るだけ出さず
かつ利益を確保するには

「運頼み」的な要素も
あるように思います。


金融機関さん、

「晴れた日に傘を貸し
雨の日には傘を取り上げる」

と一般的には
言われています。

難しいお仕事だな~
といつも思っています。

お金に困っている先ほど

「回収できるか不透明なので貸したくない」
「仮に貸したとしても金利を高くする必要がある」

からです。


値決めについて

考えれば考えるほど
難しい問題であることに
気づきます。

同族経営においては
「値決めは経営に直結する」
ことを前提として
ご家族・ご親族で
話をする機会を
持って欲しいものです。


値決めに関して言い争い
している同族経営者が
多いように感じています。

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