親子間における売価設定の違い
※
以下はあくまで僕が感じていることです。
一概には言えないと思います。
■
「値決めは経営」
とおっしゃったのは
稲森和夫さん。
■
この言葉を耳にして
唸る人も多いはず。
僕もそのうちの一人です。
「値決め」を考えていると
悶絶に近い感覚を
覚えることもしばしば。
とても深く、
難しいことだな~、
と日々思っています。
■
値段を上げると
原価が変わらなければ
自分の利益は増えます。
しかし
値段を上げると
お客様が去っていく
可能性も高まる。
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自分だけが儲かれば良いなら
理論的には
徐々に値段を上げ、
その間の客数の増減を
見ながら
利益が最大の点を
探れば良いはず。
(↑実際には
言うは易く行うは難し
ですが…)
■
しかし
自分のことだけではなく
(特定の)お客様のことを
考えると、どんどん悩みが
深まっていきます。
なぜなら
何かにお困りのお客様に
価値を提供して
対価を頂くのが
ビジネスだとすれば…
お困りのお客様が
払える売価にして
おく必要があるはず
と思うからです。
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支払い能力がない
(お金が手元にない)
お客様は
いくら窮状を訴えても
自分が楽になる
商品やサービスを
買うことができない。
それで良いのでしょうか?
とても悩ましいですね。
※窮状となった人は
公的サービスや
セイフティネットが
補ってくれる
のかも知れませんが…
■
以下、
あくまで
僕の経験上ですが、
経営者世代は
苦しくても売価を
上げない傾向が強い
ように思います。
逆に後継者世代は
生き残るために
値段を上げる気持ちが
強いように思います。
■
どちらが正しいか
(正義か)
なんて僕に言えるはずは
ないのですが、
自分が潰れたら
元も子も
ないと思うし、
自分が生き残っても、
お付き合いしたい
(特定の)お客様が
去っていくと嬉しくない
ような気もします。
本当に悩みます。
P.S.
①
仕入値が毎日変わる
食品スーパー。
市場(いちば)に行ってから
その日の売価を考える
仕入れ担当者は
大変だと思います。
廃棄ロスを
出来るだけ出さず
かつ利益を確保するには
「運頼み」的な要素も
あるように思います。
②
金融機関さん、
「晴れた日に傘を貸し
雨の日には傘を取り上げる」
と一般的には
言われています。
難しいお仕事だな~
といつも思っています。
お金に困っている先ほど
「回収できるか不透明なので貸したくない」
「仮に貸したとしても金利を高くする必要がある」
からです。
③
値決めについて
考えれば考えるほど
難しい問題であることに
気づきます。
同族経営においては
「値決めは経営に直結する」
ことを前提として
ご家族・ご親族で
話をする機会を
持って欲しいものです。
※
値決めに関して言い争い
している同族経営者が
多いように感じています。