ある農夫の日記の効果
※
「ある農夫」は架空の人物です。
あくまで僕が頭の中で創り出している
想像上の人物です。
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80代半ばとなった
ある農夫は一日のルーティンが
決まっています。
また月ごとのルーティンも、
一年を通じてのルーティンも
決まっています。
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「刺激がない」といえば
刺激のない毎日です。
ですが
安定した日々だとも言えます。
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ある農夫は、長年
「農業日記」をつけています。
前年の日記を見ると
今の時期に何の作業をしたかが
分かります。
また
前年の日記を数ページ繰ってみると
今後どのような作業をしなければ
いけないのかがわかります。
すると
これからの数日で
どのような準備をしておくべきかが
わかり、予定が立ちます。
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農業日記について、
農夫は自身の指先で
ペンを持ち
ノートに記します。
それは指先の訓練となります。
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農業日記に記載する内容は
今日の畑の状態を思い起こし
また畑で使う機械や器具の状態を
把握していないと書けません。
その他、
週間天気予報を知ることや、
肥料の残量を把握しておく等も
欠かせません。
それは思考を巡らせる作業です。
なかなかの知的作業です。
ある意味、
「農業」に没頭・没入してないと
農業日記は書けません。
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ある農夫にとって農業は
生活の中心になっています。
また
「生きがい」
「食の確保」
「コミュニティへの所属」
という機能も有しています。
そのことが
ある農夫の気持ちを
前に向け続けています。
「明日は、雨だから
収穫した白菜で漬物を作ろう!
そして近所に配ろう」
などと…
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多く収穫した農作物は
自分が食べる分を除いて
惜しげもなく周囲の方に
配ります。
周囲の方も
自分の畑で収穫したものを
ある農夫に下さいます。
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先に記したように
毎日のルーティンは
決まっています。
お昼休みの時、
いつも停まっている
農夫の軽トラがない時には
「畑でひっくり返って
いるのではないか?」
と近所の方が
畑まで見に行くほどです。
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都会の人が思う
「田舎のめんどくささ」
である
【濃すぎる人付き合い】
が農夫が生活する地区には
厳然として残っています。
それを良しとするのか
どうか、
は人によると思います。
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このような環境は
ある農夫が作り上げた
モノではありません。
ある農夫のご先祖さまや
その地区の方々が
長い年月をかけて
作り上げたシステムです。
仮に新参者がそのシステムを
壊そうとしても
そうそう壊せるものではない
かも知れません。
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さて、さて…
僕は
「気持ちが前向きでなかったら
急速に老けるかも知れない」
と思っています。
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事業承継の時期を迎えつつあり
引退を考えている経営者は
「余生における生きがいを何にするか?」
を早めに考えておく方が良いのかも
知れません。
もちろん
これまで頑張ってこられたので
少しぼけ~っとし、
その疲れを癒す期間も
必要と思います。
ですが
それは世の中にとって
損失かも知れません。

